2026.02.01

メディア展望

『メディア展望』2月号発行のお知らせ

編集長の一言二言(2月号)

■高市早苗首相が「私が首相でいいのか信を問う」と決断した衆院選が佳境です。高市氏は内閣支持率が高いうちに衆院を解散し、あわよくば自民党単独で過半数を獲得できると踏んだのでしょう。ただ、有権者の多くは高市氏を支持しても「政治とカネ」の問題で自民党を許していません。それが内閣と自民党の支持率の乖離(かいり)を生んでいます。この問題で落選した議員が支持を訴え、比例で重複立候補しているとなればなおさらです。高市氏が、自らへの支持を自民党支持につなげられるかが焦点です。一方、立憲民主と公明両党が新党「中道改革連合」を立ち上げましたが、どう見ても選挙目当ての「野合」にしか見えません。公明党は小選挙区では勝てないので、比例代表の上位で議席を得たいということでしょう。立憲民主党は高市人気の前で次期総選挙では惨敗しかねないとの危機感から、創価学会の票を当てにしたと指摘されています。一番の問題は、安保法制が一部違憲と審議拒否し、官邸前の抗議活動に加わった立憲民主党議員が一夜にして〝転向〟する姿は政策そっちのけで、支持者への背信行為にほかなりません。野党共闘で共産党とも選挙協力してきた立憲民主党が「中道」を掲げても後付けにしか聞こえません。高市氏の決断と新党旗揚げが吉とでるか凶と出るか─。8 日に国民の審判が下ります。

■巻頭にシンポジウム「岐路に立つ日本の政党政治」の第2 部で行ったパネルディスカッションの概要を掲載しました。日本の政治状況は多党化時代迎え、SNS など情報発信のツールが増える中で、既存メディアの立ち位置も問われています。示唆に富む活発な議論が展開されました。ぜひご一読ください。

■津山恵子氏の海外情報は、保守系のFOX News が独り勝ち状態の米国のメディア事情を伝えています。誤情報、偽情報でトランプ支持者を引き付ける保守系の新興メディア、その一方で日々トランプ政権の攻撃を受けている伝統的メディアの実情を見るにつけ、米国の民主主義の行く末が気がかりです。(一ノ瀬英喜)