2026.04.01

メディア展望

『メディア展望』4月号発行のお知らせ

編集長の一言二言(4月号)

■トランプ米大統領の突然のイラン攻撃で、またしても国際社会は頭を抱えています。ベネズエラ攻撃の成功体験から決断したのでしょうが、「出口戦略」もないまま発言が二転三転。原油価格の高騰で世界経済にも暗雲が立ち込めています。「力による現状変更は認められない」─国際社会はロシアのウクライナ侵攻を批判しましたが、西側の盟主だった米国の軍事行動に開いた口がふさがりません。今や王様気取りで誰も止められないとうそぶくトランプ氏には驚きですが、時事通信外信部の渡邊健作編集委員の講演録では、トランプ政権の内実や外交の舞台裏などを克明に解き明かしています。

■先の日米首脳会談は、高市早苗首相が、同盟国を軽視するトランプ氏を怒らせることなく、西側陣営にとどまることこそが米国の国益になると説得できるかが問われた会談でした。日本政府内では「無事に乗り切った」と安どする空気が支配的です。ただ、イラン情勢を巡って今後、軍事的貢献が迫られる可能性は捨てきれません。共同通信社社友・柴田友明氏のメディア談話室は、これまで目に見える貢献を求められた日本が、自衛隊派遣を巡って法的根拠を含め、いかに苦悶してきたか経緯が分かる内容です。

■諸外国における対日メディア世論調査で、トランプ大統領が、世界に悪影響を与えていると回答した人が各国で5 割を超えましたが、今月号では政治学者の菅原琢氏による詳細な分析を掲載しています。特にトランプ政権の誕生が、米国の評判を落とし、今やイラン、中国、北朝鮮と競うかのように「世界平和の脅威」になっているという分析が目を引きます。ぜひご一読ください。 (一ノ瀬英喜)